カミカゼアンバランス

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「オッサンと神風型の相性って最高じゃない?」という真理が集まってひとつの形になりました。
神風型とオッサンたちの物語をオムニバス形式で描いた、全4編から成る小説合同誌。

オッサンと神風型のおじロリ本――ここに抜錨!

作品情報

タイトル
カミカゼアンバランス
概要
オッサンと神風型小説合同誌
イベント
2017.9.23 砲雷撃戦!よーい!三十二戦目
スペース
ひ-12 きくのじ製茶
仕様
A5判 128ページ
頒価
会場 1,000円(書店 1,296円)
書店委託
メロンブックス

あらすじ

春風編「時の音色に身を任せ」(高坂流)

佐世保の初秋。艦娘である神風型駆逐艦二番艦・春風は馴染み深い地を歩く。

夏の暑さが引けて涼しくなった日和の中、春風の足はとある場所へと向かっていた。
秘書艦を務める彼女にとっての司令官さま――提督とも呼称される男が間借りする家。
しかし、そこで彼女を待ち受けていたのは心地良い陽気とは裏腹の騒音だった。
『親父のバカーーーーーーーーーーーーーッ!!』
『父親に向かってなんだバカとは!』
「またやっておられるのですか……」
板ガラスと共にビリビリと震える"獅童"の表札。
部屋の中から聞こえる父娘の怒号に、春風は額を抑えて眉をしかめるのであった。

春風さんのお悩み解決系アットホームオッサン娘和解系ストーリー。

朝風編「蒼き海へと誇りと共に」(武藤ハヤ)

その日、十五歳の誕生日を迎えたばかりの少女・風子は豪華客船の上にあった。
久方ぶりの家族水入らず。……のはずが、父の元に飛び込んできた仕事の一報で機会は消失。
腹を立てていた彼女であったが、船内で父の旧知である海軍士官・伏見宗獅郎と再会を果たす。

不釣り合いなちょっとしたデートに興じるふたり。
しかしそれもまた、ほんのひとときだった。

深海棲艦の襲来。被害を受ける客船。間近に迫る駆逐艦イ級。
伏見が指揮する艦娘部隊も別の深海棲艦に足止めされて身動きが取れない。
そんな危機的状況の中、 風子は適合者不在の艤装「朝風」を起動する。戦うために。

「――抜錨!」

松風編「Prince-Prince/Princess!」(菊ノ氏)

戦争終結後、海軍の意向により多くの艦娘部隊が解体。
今では半数近くの艦娘たちが、海軍関係者の監督下、"普通の女の子"として過ごしている。

その余波は独り身ライフを満喫していた男性(職業:教師)の許にも押し寄せていた。
というか、神風型駆逐艦四番艦・松風が居候として居座っていた!
「――あ、起きた。おはよう寝ぼすけさん」
「…………松風。顔が近い」
「中々起きないお姫様にはキスが定番らしいからね。……キラリッ☆」
目覚めるなり、腹の上にのしかかる少女。王子スマイルにかがやく白い歯。
少女との奇妙な同居生活がもたらすものは、安然の破壊か愉快な日々か。それはまだ誰にもわからない……。

これは平和な世界を謳歌しまくる松風と彼女に翻弄されるくたびれたオッサンのお話。

神風編「Inline joke, your scene」(仲島敏司)

人類と深海棲艦との戦いが終わり、一年の年月が流れようとしている頃。
戦後初となる艦娘を含む海上戦力についての協議『新舞鶴会談』が翌日に控えている――。

規則は守るが堅苦しいことが苦手な提督もまた、参加のために渋々ながら舞鶴へと足を向けていた。
護衛役を申し出て、半ば強引についてきた神風と共に。
「いやぁ、はは、ごめんごめん。僕が悪かったよ」
「そんな分かりきったことは聞いてません」
だがその道中はドタバタの連続だった。
「何がどうなったら――途中までは確かに同じ場所にいたのに――二十キロ離れた場所で
迷子になってるのか、理解できなくて混乱してるから、こうして聞いてるの!」
迷子になったり、屋台で舌鼓を打ったり、ホテルでひと悶着あったり……。
秘書艦・神風とおじさん提督、束の間の旅行記。

スタッフ

主催
菊ノ氏(きくのじ製茶)
寄稿
高坂流(妖精時計)
仲島敏司(弾丸遺伝子)
武藤ハヤ(無灯庵)
表紙・挿絵
辻一穂(みはてく)
Web制作
白鳳(Ende der Welt)

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